アトムグループ 2024年度年間No.1に輝き、2025年6月からATOM -ROYAL TOKYO-に拠点を移す美波駿佑さん。年間No.1に輝くまでの軌跡やお客様への向き合い方、ATOM -ROYAL TOKYO-でのビジョンについて深堀インタビューを行い、”美波駿佑”であり続ける強さや覚悟に迫りました。
誰よりも”年間No.1”にこだわり、強い覚悟で走り抜けた2024年

——昨年5月のインタビューで、駿佑さんは年間1億円突破が目標だとお話されていました。結果は目標を大きく上回り達成となりましたが、どのような経緯があったのでしょうか?
僕がATOM -ROYAL-に入店して4ヶ月目に、アトムグループ 第2期表彰式がありました。僕は、この表彰式がアトムグループの他店舗のみんなと初めて顔を合わせる日だったので「アトムグループってこんな感じなんだな」と、あらためてアトムグループの一員になったことを実感した日でもありました。
そして表彰式のクライマックスに、ひろむん総社長が「最後に何か言いたいことがある人はいるか」と全体に問いかけたんです。僕はそこで、一番に手を挙げて壇上に立ちました。
そして、周りにではなく自分に啖呵を切る思いで「僕は4月入店なのでみんなとは3ヶ月の差がありますが、年間No.1を獲ります」と宣言したんです。
この宣言をして自分の席に戻るまでの間に「うわぁ……言っちゃったな……」と一瞬思いましたが、僕は自分を追い込めば追い込むほど結果が出るタイプだと自覚しているんです。自分を追い込むのはしんどい時もありますが、移籍してきて何か結果を残そうという気持ちはもちろんあったので「言ったからにはやるか」と腹を括って本腰を入れましたね。
——入店当初から強く覚悟を決め、走り出していたんですね。
それまでは週に2〜3回出勤するEP(Executive Player)でしたが、第2期表彰式後は毎日出勤するようにしました。毎日出勤すると、初回のお客様につく機会ももちろん増えます。ただ、ATOM -ROYAL-にはアトムグループのSNSを見てキャストの誰かに興味を持った状態で来店してくださるお客様が多くいるので、単に接客しているだけでは苦戦を強いられます。
だから僕は、そのお客様がSNSを見て興味を持ったキャストより、美波駿佑を応援したいと思ってもらうことを意識していました。ATOM -ROYAL-に移籍時はお客様がほぼゼロからのスタートでしたが、入店5ヶ月目には売上1億円を突破しました。
僕が年間1位になった要因は、みんなとの覚悟の差です。”1位になりたい”ではなく、”1位になる”と宣言し、誰よりも1位にこだわりました。その言葉を体現して動いた人間と、なりたいと思って動いた人間との差が出た1年だったと思います。
——入店当初はATOM -ROYAL-のクオリティに疑問を抱く部分があったと伺いました。どのように解決していきましたか?
僕はアトムグループに入る前は、某大型ホストグループに在籍していました。今のアトムグループの従業員数の4倍の規模感のグループです。そのため、運営や求人に対する考え方や未経験・叩き上げの子たちに対しての接し方、お店のクオリティを上げるためのホスピタリティの考え方が、ATOM -ROYAL-と違う部分が多かったんです。
最初は、ATOM -ROYAL-に対して「何してんの?」って思う部分がたくさんありました。だから、僕が支配人になり運営会議に参加するようになってからは、そういった部分に一つひとつ釘を刺していきました。
単に駄目だと否定するのではなく、どうして駄目で今後どうすべきなのかを落ち着いて話したときに、そこは変えていこうと柔軟な姿勢で対応してくれたんです。アトムグループにその柔軟さがあったからこそ、僕は積極的に発言していこうと思いました。お互いに歩み寄ることができたので、ATOM -ROYAL-はより良くなったんだと思います。
——2024年度アトムグループ年間No.1に輝くまでにさまざまな障壁があったかと思いますが、一番心に残っている出来事は何ですか?
ROYAL VS 本店バトルが2024年9月にあったのですが、そのときに、あるお客様に大きな負担をかけてしまったことですね。本店とのバトルを行うにあたって、僕はATOM -ROYAL-のみんなからすごく頼られて、期待されていました。その状況に、僕はかなりのプレッシャーを感じていたんです。
その結果、普段の僕ならお客様の思いに気付くことができるのに、その時はお客様の気持ちに気付くことができませんでした。僕自身は、本店との関わりが何もない頃だったので、本店とバトルする意味すらわかっていませんでした。そんな中で事情を聞き、ATOM -ROYAL-全体がかなりやる気になっている姿を見て、僕もやるしかないと追い込まれていったんです。
その結果、そのお客様に無理をさせようとしたことで悩ませてしまい、お店自体への不信感にもつながったことで今は疎遠になってしまいました。あの時に僕がお客様に寄り添っていれば、今も僕の傍にいてくれたかもしれません。本来の僕は、お客様に無理をさせるような金額をお願いすることはないんです。この件に関しては、すごく後悔しています。
——お客様に無理をさせない、駿佑さんらしい回答だと感じました。だからこそ、年間No.1に輝いたんですね。
僕がアトムグループに入店して1年以上経ちました。そこで、入店月から見た1年間の売上(2024年4月〜2025年3月)を計算して、個人的な1年間の売上を出してみたんです。結果は、1億9,600万Overでした(2024年度年間売上は1億6,000万)。
この結果からもわかるように、2億達成まで残り400万だからといって、僕はお客様に無理をさせるようなことはしません。未収や立替を一切せず、リアルを追求していくのが僕のスタイルです。お客様のことをすごく考えて、無理をさせないことを徹底しています。
——駿佑さんはお客様に大切なお話をする際、必ずシラフのときに伝えると伺いました。
”酔っぱらっていて話したことを忘れた”というのがとても嫌なんです。ギャグ込みですが、”酔って僕と過ごした記憶を失くすことほど、この世で価値の無いものはないよ”とお客様に伝えています。
ATOM -ROYAL TOKYO-で家族を作りたい。”24時間代表マインド”で未来を描く

——今後、ATOM -TOKYO-はATOM -ROYAL TOKYO-に生まれ変わると伺いました。駿佑さんはどのように感じましたか?
僕が、ATOM -ROYAL-とATOM -ROYAL TOKYO-の架け橋にならなきゃいけないなと感じました。店名が変わる理由の一つに「ATOM -ROYAL-にいるキャストがゲスト出勤ではなく、ATOM -ROYAL TOKYO-にもレギュラー出勤できるようにする」狙いがあると聞いています。この狙いを聞いて、東京をワクワクする店舗に変えることが僕の役目だと感じました。
現状でも、東京に興味を持っている従業員はATOM -ROYAL-の中にいます。ただ、今のATOM -ROYAL TOKYO-の売上やお店自体の盛り上がりを見ると、ATOM -ROYAL-が選ばれると思うんです。僕が責任を持って、ATOM -ROYAL TOKYO-はキラキラしていて盛り上がっているなと思わせていきます。
——ATOM-ROYAL TOKYO-のために、すでに動いていることはありますか?
ATOM -ROYAL TOKYO-に移籍する前に、今のうちから動いておこうと思ってTikTokをはじめました。僕のTikTokが、ATOM -ROYAL TOKYO-に来るきっかけになるようにしたいです。
あとは、”24時間代表マインド”で生活しています。ホストは憧れられたら勝ちだと思っているので、目の前にいる男の子をどれだけワクワクさせられるかという点を意識して生きていますね。
今までは”24時間美波駿佑マインド”で生活していました。誰がどこで見ているかわからないので、酔っぱらった状態で帰路についたことはないです。だから帰宅するまでは一切気を抜かず、いつも自宅の玄関のドアを閉めた瞬間に酔いが回りますね。
出勤中は”俺は酔わない”と自己暗示をかけて、常に最高のパフォーマンスを披露できるように自分を律しています。プライベートではビール1杯で酔っぱらっちゃうんですけどね(笑)。
——”24時間代表マインド”で生活しているとリフレッシュする時間がなかなか取れないかと思いますが、駿佑さんはどのようにストレスを発散しているんですか?
仕事で結果を出すしかないですね。それまでのストレスが報われて、「頑張ってよかった」と感じます。
ホスト自体は、学歴など問われない誰でもできる仕事です。だからこそ、ストレスを感じず安易にホストをすることは考えられません。お客様一人ひとりに向き合って、尊敬されることが重要です。
僕たちがお客様以上に頑張ることで、お客様は僕たちに価値を感じるんだと思っています。だから僕は気を抜かないし、自分自身を甘やかすことはしないです。相手への伝え方に気を配り、相手のことを本気で考えている限り、売上が下がることはないと思っています。
他のストレス発散としては、愛犬のテリーくんですね(笑)。寝るときも毎日一緒で、すごく癒されています。
——以前、雑誌の取材の中で「ATOM -ROYAL TOKYO-で家族を作りたい」とお話されていたかと思います。そのように思われた経緯を教えてください。
自分が代表を務めている未来を想像してみたんですよ。今までの僕だったら、軍隊のような圧倒的数字主義のお店を作っていたと思いますが、ATOM -ROYAL-に入店して、僕自身に変化がありました。思いやりや伝え方、仲間の大切さに初めて気付かされたんです。徹底的に厳しくやるだけが代表ではないと感じました。愛を持って接するから伝えたいことが伝わりますし、身近に愛を持って接する相手って家族だなと思ったんです。
従業員全員が家族のように思い合えるお店にすれば、例えば”ヘルプをしないといけないから席につく”のではなく、”家族の力になりたいから席につく”に変わります。お互いを思いやる気持ちやお店としての本気がお客様に伝わることで、良い化学反応が起きると確信しています。
まずは化学反応が起きるまで「僕たちは家族だ」と従業員全員に伝え続けていきます。
——先ほど、駿佑さんがATOM -ROYAL-とATOM -ROYAL TOKYO-の架け橋になるとお話していただきました。ATOM -ROYAL TOKYO-で働くにあたって、まずは何を重要視していますか?
従業員とのファーストタッチを重要視しています。僕が、今ATOM -ROYAL TOKYO-で働いている従業員の立場になったときに、年間No.1の美波駿佑がきた!となると、緊張したり萎縮したりすることがあると思うんです。ましてや、今いる従業員は冬夜代表についていきたいメンツなので、もし僕が代表になったら驚くと思います。
だからこそファーストタッチを疎かにせず、みんなから取っ付きやすいキャラクターとして立ち回っていくことが重要です。僕はまだ、ATOM -ROYAL TOKYO-のみんなとコミュニケーションを取っていないため、極端に言うとみんなの前で全裸を晒すくらいの馬鹿をやって、親しみやすさを感じてもらう必要があると思うんです。「駿佑さんってこんなキャラだったんだ」「こんなに話しやすいんだ」と思ってもらえるように、自分が思っている以上にわかりやすく自分のことを伝えていきます。
そうして関係性を構築し、いざというときに周りを惹きつけられる求心力と威厳を持った存在になります。ただ親しみやすいだけでは舐められてしまうんです。威厳がないトップに対して周りは不安になりますし、それでいいんだと思わせてしまってはいけません。良いお兄ちゃんである時と威厳がある時のメリハリが大事です。
今までのアトムグループの代表の良い部分だけを吸収し、そこに僕らしさを追加して最強の代表を目指します。
——ATOM -ROYAL TOKYO-の今後の展望を教えてください。
僕は今後について、段階的に目標を立てて考えています。第1段階は、今から1年後である2026年の6月頃に拡大移転をすることです。個々のホスト力はもちろん大切ですが、実は、お店の力も非常に重要なんです。小規模のお店は人気がないと認識されやすいので、どのホストクラブに行くか考えた時に優先順位を下げられてしまうことがあります。
僕が過去に在籍していた某グループの大阪の店舗と、ATOM -ROYAL TOKYO-の坪数は同じくらいです。僕はこの某グループの大阪店舗でも結果を残しているので「僕はこのくらいの坪数でこれだけの売上を作った」と、実体験を交えてATOM -ROYAL TOKYO-のみんなに伝えることができます。これは目標達成に向けて大きな強みですね。
第2段階は、拡大移転の1年後くらいに2店舗目をOPENさせることです。そうすると従業員は60人ほど必要になってくるので、人数増加も視野に入れて動いていきます。
そして、長期的な目標である第3段階は東京エリアの社長に就任することです。大阪エリアはひろむん総社長、東京エリアは僕が社長として運営する未来を実現したいですね!
——最後に、駿佑さんのようなホストに憧れている方に向けてメッセージをお願いします。
僕がホストを始めたとき、僕はそのお店で一番売れている人にとにかく質問したし、一緒にいる時間を無理やりにでも作って過ごしていました。鬱陶しいと思われても、ヘルプにつかせてくださいと言い続けました。その人の接客方法を近くで見て、毎日10個は良いところを盗むようにしていたんです。
「いいところは盗んで、悪いところは捨てる。自分にできない部分は自分流を考えて新しく得る。」
この3つを行ったから、今の僕があります。この経験を踏まえて「今の環境で結果が出ていないなら、俺のそばに来なさい」と伝えたいです。あなたが本気なら、俺のそばにいれば勝手に売れていきます。