日本一の「ええやつ」と「イケメン」が集まるアトムグループは、何よりも“人”を大切にするグループです。この「ええやつ」というキーワードは、企業理念や本サイトのタイトルにも使われており、常に他者を思いやり、誰からも愛される人であってほしいという願いが込められています。
そして、アトムグループが最も大切にしている“人”の採用や、入店後のサポートなどを担当する仕事が人事です。今回は、アドバイザーとして4店舗を管轄し、人事に注力されている櫻井晴人さんにインタビューを実施しました。毎月多くの面接対応をしている櫻井晴人さんですが、一体どのようなことを心掛けて人事の仕事に臨んでいるのか、その核心に迫ります!
ホストは後ろめたさを感じる職業ではない、家族にも応援してもらえるよう、人事として全力を尽くす
——現在の職務内容について教えてください。
役職はアドバイザーで、人事業務を中心にATOM-ROYAL-・ATOM-VENUS-・ATOM-PLACE-と、2024年4月にオープンしたATOM-ALLES-の4店舗を担当しています。
この4店舗に人材を振り分けているのですが、ATOMやATOM-UMEDA-のほうがその子に合いそうだなというケースもあるんです。そういう場合は各店の担当者と連携を取り、入店してくれた子が最も活躍できそうな環境を用意してあげられるように動いていますね。
——なぜ人事の仕事をしたいと思ったのですか?
きっかけは、ATOM-ROYAL-の規模を拡大していくために人事に注力する必要があったからですね。他グループの場合は採用活動のために人事部が設置されているのですが、アトムグループにはなかったんです。そこで、これから店舗やグループを発展させていくために、ひろむん社長から人事に振り切ってほしいと言われ、人事として動くことになりました。
ただ、単純に人を増やせばいいわけではなく、実が伴わないと意味がないので、有望な人材を確保できるように取り組んでいます。
——面接を担当しているとのことですが、どのような志望動機が多いですか?
とにかく挑戦してみたいという子は多いですね。あと、自分のコミュニケーション能力が低いから、ホストをやることで変わりたいという子も多い印象です。僕も昔は口下手だったこともあり、そういう子たちの気持ちはわかるので「かなりしんどい道だけど、それでも頑張りたいならおいで」と伝えています。
——数あるホストクラブの中でアトムグループを選んでくれた理由は、やはりYouTubeの影響が大きいですか?
YouTubeの影響が大きいですね。お母さんがひろむん社長のファンなんです!というケースも結構ありますよ(笑)。
実は去年頃から、親御さんとの面談を実施しているケースもあるんです。というのも、親御さんに黙ってホストを始める子も多いんですよ。それって、ホストという職業にどこか後ろめたさを感じているからだと思うんですけど、僕たちはアトムグループで働いていることを誇れるような企業にしていきたいじゃないですか。
だから、もしよければ僕から親御さんにお話しようか?と提案しています。息子さんがどういった志望動機で面接に来てくれたのか、これからどういった職場で働こうとしているのか、どんな寮を用意しているのか、どのような給与形態なのかなど、親御さんに安心して任せてもらえるように説明していますね。その結果、親御さんが納得してくれたら入店するという流れです。
親御さんにきちんとご理解いただいたうえで入店すると、トラブルも防止できますし、何より親御さんがすごく応援してくれるようになるんです。今の時代、「ホストを頑張っていることを親に隠す必要はない」とわかってもらえるように取り組んでいますね。
——画期的な取り組みだと思います。そこまで丁寧に対応しているから、親御さんも安心して応援してくれるんですね。
ひろむん社長のYouTubeで店舗の内情も出しているので、そこも安心できるポイントになっているのかもしれません。だから、お母さんに「他のグループで働くのはダメだけど、アトムグループならいいよ」と言われて面接に来てくれた子もいましたよ。
これからも、親御さんとのコミュニケーションは大事にしていきたいですね。
目先だけでなく、その子の人生を本気で考える、アトムグループに入ったことを絶対に後悔させたくない
——晴人さんはアトムグループの初期から在籍しているとのことですが、当時を知る晴人さんから見て現在のアトムグループはどのように変化しましたか?
めちゃくちゃ変わりましたね……。人の良さやアットホームな雰囲気などの良い部分は残していますが、当時はスケジュールどおりに物事が進まないなど、未熟な部分もかなり多かったです。これではまずいと思い、みんなで必死に組織づくりを行った結果、少しずつ改善されていきましたね。
——これまでのキャリアで勉強になった失敗体験を教えてください。
ALTOという店舗の代表を任されたことがあるのですが、体調を崩して1年くらい現場を離れたことがありました。僕は代表というポジションにあまり向いていなくて、陰からトップを支える右腕のようなポジションのほうが向いていたんだと思います。その後、ひろむん社長がまた一緒にやらないかと誘ってくれて、もう一度頑張ろうと決意しました。
すると、不思議なことに体調も崩さなくなったんです。たぶん、代表をやっていた当時は自分に自信がなかったんですよね。自分のやっていることは正しいのかという葛藤が常にあったので、それが体調にも影響を及ぼしていたんだと思います。それに、自分で何でもできると思ってしまっていたので、人を頼る方法も知らなかったんです。
復帰してからは自分の適性に合う業務を担当し、仲間を頼りながら仕事に取り組めるようになったので、当時の経験はとても勉強になりましたね。
——逆に、アトムグループのキャリアで印象に残っている成功体験を教えてください。
体験入店前に面接を実施し、入店率が上昇したことですね。それまでは応募がきたら全て体験入店に案内していたのですが、入店率が10%程度だったんです。しかし、体験入店前に面接を実施することで、本気でホストを頑張りたい子だけを体験入店に案内するようになり、入店率が30%程度まで上昇しました。
先月(2024年3月)のATOM-ROYAL-の実績でいうと、体験入店に案内した子の半数は入店してくれました。それに、面接でふるいにかけることによって、お互いに無駄な時間を使うことがなく生産性が向上したのも良かった点ですね。
——面接で特に意識しているポイントはありますか?
「ホストになることで、その子の人生が良い方向に進むのか」という点はしっかり検討しています。
最近あった話でいうと、美容師を続けながらホストをやりたい子を面接したんです。しかし、話を聞いていると考えが甘い部分が多々あり、この状態で入店すると美容師もホストも中途半端になるだろうなと思いました。だから「本気でやりたいなら歓迎するけど、いったん持ち帰ってしっかり検討してほしい」と伝えたんです。
すると、後日その子から「今はホストではなく、美容師に本気で向き合って成功できるように頑張ります」と連絡がありました。結果的に入店にはつながりませんでしたが、これはその子にとって良い決断だったんじゃないかと思っています。
あと、親に黙って学校を辞めてホストをやりたい子もいたのですが、この時はかなり叱りました。「今の状態だと絶対に入店させられないから、学校やホストのことを親御さんにしっかり話して、納得してもらえたらおいで」と伝えましたね。
こういう子って、入店しても環境のせいにして辞めてしまうケースが多いんですよ。そうすると、学校を辞めなければよかったと後悔してしまうと思うんですよね。
僕は、ホストを始めたことを後悔してほしくないんですよ。だから、たとえ有望な人材だったとしても、その子がホストをやることで幸せになる未来が見えない場合はお断りするようにしています。
——人事として働いていくうえで、晴人さんが大事にしているポイントを教えてください。
「その子の将来まで考えてあげること」ですね。目先だけじゃなく、5~10年後先の未来で、その子が幸せになれる環境を提供できるかという点はすごく考えます。
あと、人事として走っている自分についてきてくれている従業員がいるので、その子たちが将来も安心して働けるように道を作っていきたいと思っています。僕とは年齢が10歳以上離れている従業員もいるので、どうしても僕のほうが先にいなくなってしまうわけじゃないですか。僕が引退した後も「晴人さんについてきてよかった」と思ってもらえるように環境を整えていきたいですね。
アトムグループだからこそ、仕事と家庭を両立できた、支えてくれる従業員たちに明るい未来を示したい
——アトムグループでは数少ない既婚者でお子さんもいらっしゃるとのことですが、ワークライフバランスは上手く実現できていますか?
家庭については、ひろむん社長をはじめ、店舗がすごく理解してくれているのでありがたいですね。だからこそ、僕も店舗やアトムグループに恩返ししたいと思い、全力で仕事に打ち込むことができています。
先日、息子が洗剤を飲んでしまったことがあったんです。すぐに店舗の運営陣に事情を伝えて早退させてもらえたので、なんとか大事に至らずにすみました。その後、息子の容態も落ち着いたので仕事に戻ると伝えたら、店舗の運営陣が「仕事はこっちでやっとくから今日は休めよ!」と言ってくれたんです。この時も、やっぱりアトムグループはあたたかい組織だと思いましたね。
ひろむん社長も「子どもの頃の父親との思い出って大切だから、休暇をとって旅行にでも行っておいでよ」とよく言ってくれるんです。休みも十分いただいているのに、めちゃくちゃ気にかけてくれるのでありがたいですね。
あと、僕が早起きということもあって、出社する日だったとしても午前中は子どもと一緒に過ごせるんですよ。家族と出かけることもできますし、特に不自由を感じたこともありません。
ホスト業界で働きながら、幸せな家庭を持つこともできるんだよということは、これからもしっかり伝えていきたいです。
——朝早く出社して帰りも遅い企業に勤めているから、家族との時間がとれないという話はよく耳にします。その点、アトムグループは家庭への理解もありますし、午前中も家族とゆっくり過ごせるので良いですね。
そうですね。息子は今1歳半で、これから幼稚園や学校の行事なども出てくるのですが、とても気にかけていただいているので本当に助かっています。恐らくアトムグループ以外だったら、僕は家庭持ちで仕事をできていなかったと思いますね。
最初は、家庭があることを公表するつもりはなかったんですよ。しかし、公表したら物凄く気を使ってくれるので、逆に公表してもよかったんだろうかと思ったくらいですね(笑)。
アトムグループはこれだけ大きな組織に発展したにも関わらず、良い意味でホストっぽくない部分を残しているのが魅力だと思います。
▼YouTubeチャンネル「ひろむん社長」:櫻井家出演回
https://youtu.be/LlwZhTFH3HI?si=Gms_MwUugVxBXl2U
——人事としての個人目標と、グループ単位での目標を教えてください。
アトムグループ全体でいうと、1,000人規模のグループにして、東京・歌舞伎町にも負けない規模にしていきたいですね。アトムグループって、物凄く従業員のことを大事にしてくれるじゃないですか。そこに対して僕が人事として恩返しできることって、良質な人材を増やして、グループ拡大の土台作りを担うことだと思うので、引き続き頑張っていきたいと思っています。
また、人事としての個人的な目標は、アトムグループのステーションを構えることですね。ステーションとは、店舗とは別で専属スタッフが常駐して、ホストの仕事や待遇などについてじっくり話を聞ける場所のことです。
ステーションがあれば、飛び込みの面接対応もできますし、もっと認知度も上がると思うんですよ。また、ビジョンを構えることもできるので、プレーヤーの宣伝にもなるんです。人事の子たちが安心して働ける新たな環境にもなると思うので、数年後にはステーションを構えられるように行動していきたいと考えています。
ゆくゆくはミナミだけでなく、梅田や地方にもステーションを構えて、アトムグループの玄関としての役割を果たすことが理想ですね。
——従業員や、これからアトムグループに入りたいと考えている方々にメッセージをお願いします。
まず、従業員に対しては人事として走らせてくれてありがとうに尽きます。アドバイザーという立場でありながら、なかなか現場にも出られず、面接や資料作成に向き合う時間が多いので、普通は不満を持たれてしまうと思うんですよ。それでも嫌な顔ひとつせず、人事に注力させてくれる従業員たちには感謝しかありません。
これから入ってくる子たちに関しては、勇気を出して全力で取り組んでみてほしいと思います。本気でやれば人生を変えることもできるので、自分自身に打ち勝つことを意識してチャレンジしてほしいですね。