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「全員を稼げるホストにする」という信念を貫き、アドバイザーとして理想の組織を目指す。

2023/04/17

リーマンショック直後の時期からアトムに参画し、現在は2022年10月にオープンしたばかりの「ATOM-NAGOYA-」のアドバイザーとして活躍中の桜木春馬さん。城山想社長と大学時代の友人で、一緒に体験入店したことをきっかけにホストの道に。一時期お店を離れたこともあったそうですが、修斗会長のオファーや仲間たちと結ばれた深い絆でアトムに復帰。そんな春馬さんに、アドバイザーとしての役割や人材育成で大切にしていること、今後のビジョンなどを聞きました。

 

一度離れたからこそわかった、修斗会長の手腕やアトムの魅力。

 

──アトムでホストデビューされた理由や、プレイヤー時代のエピソードを教えてください。

 

最初は「大学を卒業するまでのアルバイト」のつもりでホストになりました。当時リーマンショックで他のバイト先がなくなった中、アトムだけはしっかりと事業を展開していました。今は大所帯のアトムグループですが、当時は10人くらいでした。ホストという仕事は、当時シャンパンタワーで盛り上がっているシーンなどがテレビで放送されているのを視聴して「楽しそうだな」と思っていたので、もともと興味があったんです。

 

プレイヤー時代のエピソードとしては苦労ももちろんありましたが、それ以上に修斗会長や馬刺副会長といった幹部、そして先輩たちがみんな良い人で毎日出勤するのが楽しかったですね。会話が面白かったことと、プライベートでも飲みに誘ってもらったり、家でテレビゲームをしたりと良い想い出が詰まっています。

 

──グループ1位などの成績を残しながらも、一度アトムを離れた時期があると聞きました。

 

21歳のとき、共同経営でバーをすることになり退職。半年ほど経営したのですが撤退しました。そこで集客の苦労や、経費とリターンといった経営の大変さを失敗から学ぶことができ“会長の凄さ”を肌で実感しましたね。その後会長から「良かったら戻ってこないか?」というお誘いをもらいました。僕としては「ひろってもらった恩があるので、かならずついていく」という強い気持ちがあるのですが、会長にその熱意は伝わっていないと思います(笑)。また、かわいがってくれた先輩たちの存在も大きかったですね。組織が拡大し、それぞれ拠点が変わった今でも一緒に御飯に行っていますよ。

 

 

ホストそれぞれの個性に寄り添ったマネジメントで、育成に力を注ぐ。

 

──アドバイザーとは、どんなお仕事でしょうか?

 

僕の場合ちょっと特殊で、バックオフィスや経理関連から店舗運営、場合によりプレイヤーもするというオールラウンドな動きをしています。ミッションとしては、「ATOM-NAGOYA-」の拓真代表を支え、運営をフォローすることですね。従業員の話を聞いたり、拓真代表と「こんなお店にしていきたい」といった運営方針などを話し合って決めたりしています。みんなの意見を聞きつつ、俯瞰的な視点からアドバイスを行なうポジションです。特に人材育成には力を入れており、各ホストの個性を尊重したやり方で成長を促進しています。

 

──具体的にはどのようなアドバイスをされているのでしょうか?

 

例えば、同じ言葉であっても拓真代表と僕とでは違う伝わり方をすることがあったりするので、それぞれのキャラを意識したマネジメントをするように役割分担をしています。面白いことにちょうど拓真代表がポジティブで楽天的な個性を持ち、僕が常にリスクヘッジを考えるタイプなのでバランスがとれているんです。僕が心がけているのは「根っ子の部分」を把握すること。最初はみんな猫をかぶるので、それを取っ払って「本音ベース」で話をします。熱意が通じて「ついていきます!」と言われたりすると嬉しいです。

 

あと、テクニカルなところでいうと「LINEの返信の仕方」なども伝えています。文面もそうですが、「女の子の立場にたって、どんな時間帯で生活しているかを想像して送信する」といったことが重要です。場合によっては「いつもより早起きしてメッセージする」ことも求められます。

 

──人材育成において、「特にここに力を入れている」ところは?

 

まずは目標をつくってあげることですね。もともと持っている場合はそれを尊重し、「目標がない」というときは、「将来どんなことがしたいのか?」などを丁寧にヒアリングして、プランを立てます。成功体験を積み上げることが大切なので、たとえば「これだけの組数にチャレンジしてみよう」といった具体的な数字を出します。達成すると、一緒に御飯に行って褒めたりもしますが、ホストは結果がすぐに現実的な収入に結びつく仕事なので成長につながりますね。僕もプレイヤー時代に収入がアップしたとき、「これで先輩たちと同じ生活レベルになれた。この質を落としたくない!」という気持ちで頑張れたので、目標を立ててクリアし続けるという育成方針をとっています。

 

 

コストダウンで経費を削減。余剰リソースを人材育成に投資する。

 

──経営運営やアドバイザーのノウハウや知見は、どこで育まれたのでしょうか?

 

以前、アトムグループがFC展開をしたことがあります。そのときに、店長を任された経験が大きいですね。結果、コロナ禍もあってお店は閉じることになるのですが、当時の森本圭社長は良いことだけではなく、「売上が伸びていない」といった悪いこともしっかりと共有してくれました。利益を拡大するためには、コストを削減しながら、リソースを人材投資に振り分けるといった経営の仕方を実地で身に付けることができたと思います。今でも細かいことですが「コースターひとつでも無駄にしない」ことを徹底。無駄を省くことで生まれた余剰資金を人材育成にまわし、組織の成長を目指しています。

 

──理想とする組織、ホスト像はありますか?

 

ホストみんなが、しっかりお給料をもらえる組織が理想です。スタープレイヤーだけが高収入を得るというよりも全員が稼げるようになって欲しいですし、その結果、お店も大きな利益を出し続けることができます。チームプレーを大切にして、全員がみんなのために努力するという方針は創業初期から変わっておらず、僕自身も先輩たちから教わったことなので大切な信念ですね。

 

──新店舗は集客が大変そうなイメージがありますが、どのような施策をしていますか?

 

アトムの知名度が名古屋では低いので、まずは認知してもらうためSNS戦略に力を入れています。例えば「1日5人にDMを送る」といった地道な活動をしていますね。いきなりブレイクすることは難しいですが、今はひとりでも多くのお客様にリーチするための種まきの時期です。また、新店舗のメリットとして既存の枠組みなどにとらわれることなく、今からホストをはじめる方でも「頑張り次第で、上のポジションを狙える」という魅力があります。“ホストデビューしたい!”という方にとってチャンスだと思いますよ。

 

──今後のビジョンや、個人の夢を教えてください。

今の店舗が小規模なので、拡大するか2店舗目をオープンさせたいです。「アトムなら売上を伸ばせる」というモデルケースをつくり、修斗会長が目指す「全国展開」を成功させたいですね。そのためにも今は人材育成という土台を完璧に仕上げる必要があり、来年は勝負の年として密かに“グループ内売上上位”を狙っています。僕個人として「あれをしたい。こうなりたい」というものはあまりないのですが、会長に受けた恩をお返しするために、「これをやって欲しい」というオーダーがあればすぐに取り組めるようフットワークを軽くして常にスタンバイしている状態です。会長を支えてその想いを叶えることが、僕自身の夢につながっていますね。

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