18歳からホスト人生をスタートさせ、1年半で支配人にまで上り詰めた凛さん。一気にトッププレイヤーに駆け上がったマインドや考え方、これまでの経歴や展望について深堀インタビューを行いました。
ATOM -PLACE- 支配人:冬雪 凛
入店1年以内で売上1,000万を達成した軌跡
——前職は何をしていましたか?
冬雪 凛(以下、凛):大学生をしながら、不動産業でアルバイトをしていました。賃貸物件の内覧を行うなど、宅建士に繋ぐまでを担当していたんです。他にも、派遣で通信関係の仕事をしていて、全てあわせて毎月40万くらいの収入がありました。お金を稼ぐのが好きなんです(笑)
——稼ぎたいなと思ったきっかけは何ですか?
凛:両親に大学費用を早く返したかったからです。僕は高校時代は不登校だったので、大学に行かずに働く予定でした。しかし、進路を改めて考えたときに、”大学に通いたい”と思ったんです。僕たち家族は裕福ではないのですが、両親は”僕が国公立に行くのなら”と大学受験を許してくれて、急遽受験をすることになりました。結果、国公立受験には受からず、私立へ進学しました。僕は長男で、妹が2人います。僕が私立へ進学したことで金銭的に負担をかけてしまったので、妹たちが大学進学する場合は、国公立しか選択肢がなくなってしまったんです。2つ下の妹は現在大学1年生で、妹が国公立へ進学したと同時に、母がパートを始めました。家族の負担をなくすために稼いで、少しでも力になりたいと思ったのがきっかけですね。
——すごく家族思いですね。ホストを始めようと思ったきっかけは何ですか?
凛:どんな仕事に就いてもある程度お給料はもらっていたんですけど、お金だけじゃ楽しくなくて続きませんでした。もともと飽き性なんです。次の仕事を探していたときに、海里さん(現PLACE プレイングマネージャー)から僕のInstagramにDMがきたんです。ホストの世界は何となく知っていたし、偏見もなかったので、とりあえず体験だけでも行ってみようと思いました。その当時働いていたアルバイト先からミナミは近かったですし、夜は時間があったので、いろんなホストグループの体験を回ることにしました。
——いろんなホストグループの体験を回った中で、ATOMグループにした決め手は何ですか?
凛:ATOMグループの人の良さや関わりやすい雰囲気に魅力を感じたからです。他のグループのホストはちょっと印象が怖かったですね。東京の某グループの話を聞いていると、人格を変えてホストをしないと務まらないなと感じました。いろんなホストグループの体験に足を運んで、最終的にATOMグループと大阪の某グループですごく悩んだんです。ATOMグループは人の良さが魅力で、大阪の某グループは給与形態が魅力的でした。当時の僕は、すぐに辞めるつもりで入店を考えていましたが、万が一ホストを続ける決断をしたときのために、自分の雰囲気に合うところを選んでおきたいと思い、ATOMグループに決めました。
——入店のきっかけになった先輩はいましたか?
凛:希劉さんですね。この人ならついていけると思いました。
——現在の役職は支配人かと思いますが、支配人になるまでどれくらいかかりましたか?
凛:僕がホストを始めたときは18歳で、ホストをはじめて2年経ちました。支配人に上がるまでに1年半かかりましたね。
——未成年でホストをはじめるのは難しかったですか?
凛:難しい部分もありましたが、何事に対しても自分で考えて行動するのが好きなので、アルコールを飲めない状況でどうするのかを模索するのは面白かったです。
——ホストを始めた当初の売上の推移はどうでしたか?
凛:ホストを始めた当初は全く売上がありませんでしたが、3ヶ月目で100万円を売り上げることができました。売上がない期間はアルバイト勤務で週1しか出勤していなかったのですが、レギュラー出勤に変更した月に100万円を売り上げることができたんです。
——すごく努力されていたんですね。その後の売上は安定しましたか?
凛:そこから1年間は、100万円の売上から下がることはなかったです。100万円から120万円、150万円、200万円、300万円……と着実に上がっていきました。そして、ホスト歴が1年を迎える手前で、1,000万円を売り上げました。19歳になったばかりのタイミングでしたね。
——1,000万円を売り上げたことによって、見えている世界線は変わりましたか?
凛:変わりました。1,000万円を売り上げるまでは、そもそもどうすれば1,000万円を売り上げられるのかがわからなかったのですが、初めて1,000万円を売り上げてからはやり方がわかっているので、次の1,000万円も見えてくるようになりました。
——売上1,000万円を達成できた理由は何だと思いますか?
凛:当時のPLACEの月間最高売上は、まひろくんの1,200万円でした。だから僕は、1,300万円を売り上げて記録更新することを狙っていたんです。そのタイミングで一人の姫様が900万円を使ってくれて、1,300万を達成できました。バースデーなどのイベントが何もない月でしたが、この月に初めて1,000万円を超えた思い出深い瞬間でしたね。運もありましたが、常に目標を持っていたから達成できたんだと思います。
そこからは売上平均が500万円くらいとなり、狙うべきタイミングで1,000万円を売り上げられるようになりました。そして、今年の4月に支配人になりました。
入店を決めるきっかけとなった、憧れの先輩との衝突
——希劉くんに憧れて入店し、どんどん希劉くんに近付く結果を残されたと思います。その中で、心境の変化は生まれましたか?
凛:希劉さんが代表に上がったタイミングから、僕が描くお店の展望と希劉さんが描くお店の展望がだんだん違ってきたので、ぶつかることが増えました。もともと希劉さんも僕も売上至上主義なんですが、希劉さんの動きはそういった店作りをしていなかったんです。希劉さんが売上について、強く発信することはありませんでした。
希劉さんにはPLACEの先頭を走り続けてほしかったのですが、代表になってから売上が少し下がったんです。そこに対しても僕は、売り上げ続けられるんじゃないかと納得がいきませんでした。
今までは希劉さんに勝つことを目標にしていましたが、希劉さんに攻めの姿勢がなくなったことで、わくわく感がなくなりましたね。
——そういった葛藤があり、ALLESへの異動を考えられたのでしょうか?
凛:売上至上主義に反する行動をとる希劉さんへ不信感が募っていき、ALLESへ異動したいと思いました。ALLESを選んだのは、シンプルに龍くんが好きだからです。僕は、ついていきたい人にはとことんついていこうと思っています。PLACE内でついていきたいと思う人がいなくなり、夢來さんと龍くんが浮かびました。僕は、圧倒的なところを超えていくことをモチベーションにしています。夢來さんが率いるROYALは売上がグループNo.1なので、龍くんと一緒にALLESを強くして、グループ売上No.1を奪いにいくようなお店作りをしたいと思いました。
▼YouTubeチャンネル「ひろむん社長」の希劉vs凛
https://youtu.be/VRwmi9ctNVU?feature=shared
——凛くんが思う、龍くんの魅力は何ですか?
凛:自己中心的なところですね(笑)僕は、振り回してくる人がすごく好きなんです。お店は”壊して立て直す”を繰り返して強くなっていくと思っています。龍くんは一人でその役割を担っているので、僕も一緒に振り回して、お店を良くする刺激になりたいと思いました。
トップを獲れた嬉しさと、イベント全体に感じた寂しさ
——紆余曲折を経て、ファンタジスタ(ATOMグループ内の四大イベントの一つ)が開催されました。振り返ってみていかがですか?
凛:1位を取れたのはよかったです。しかし、本店 vs ROYALのイベントが控えているからと言って、本店とROYALがファンタジスタに力を入れなかったのは残念でした。
駿佑くんは最近ROYALに入店したので、ファンタジスタへの参加資格がありませんでしたが、駿佑くんなら後にイベントが控えていたとしても、ファンタジスタも攻めてくれたと思うんです。ROYALを守り抜いてきた先輩方が、ファンタジスタをスルーしたことがすごく寂しく感じましたね。各店舗の売上を把握している中で、ファンタジスタはグループ内売上トップのお店と戦える機会だったので楽しみにしていたんです。しかし、リングにすら上がってくれないんだとショックでした。
——ファンタジスタでの希劉くんとの直接対決は意識していましたか?
凛:かなり意識していましたね。仮にファンタジスタで1位を取れなかったとしても、希劉さんには勝つつもりで準備していました。
希劉さんも、ファンタジスタで大きな結果を残すために準備することはわかっていたので、ファンタジスタは僕たちの問題を精算する場にもなるなと感じていました。希劉さんがプライドをかけて臨むのに、そこに向き合わないのはかっこ悪いなと思っていました。
その結果、ファンタジスタで1,500万円の売上をあげることができました。僕の1日の最高売上は600万円くらいなので、今までの2倍以上の結果を出せたのは感慨深かったです。共にファンタジスタを戦い抜いたことで、希劉さんとの間にあった気まずさは軽減されました。
——トップを獲れたことは嬉しいけれども、イベント全体で考えると物足りなさを感じていたんですね。
凛:今回のファンタジスタの結果を振り返ると、1位と2位がPLACE、3位がVENUSで、グループ内で売上上位の店舗がトップ3に入っていませんでした。
2024年度上半期の売上トップであるつばきさんに勝てたのは大きかったですが、ファンタジスタ出場者全員で戦っていたわけではないため、1位を獲っても勝ち星をあげた気にはなれませんでした。
来年のファンタジスタでは、本気を出したROYALや本店のメンバーと戦いたいですね。僕はこの1年で、より強いプレイヤーになりたいと思っています。
▼YouTubeチャンネル「ひろむん社長」のファンタジスタ
https://youtu.be/bgPbIGFHdRQ?feature=shared
PLACEを強くするために見据えている未来とは——
——ここからはATOM -PLACE-についてお伺いします。現在、主力メンバーはいますか?
凛:璃斗と桃李くんです。璃斗は売上、組数どちらも大きな数字を上げていますし、これからも璃斗が制覇していくでしょう。桃李くんは後輩たちに発破をかけて、みんなと積極的なコミュニケーションを取ることで、メンバー間の信頼関係を築いてくれています。僕を含めた、この3人のバランスがいいと思っています。
——凛くんのATOM -PLACE-での展望は何ですか?
凛:僕は1年以内に代表に昇格して、次に託していきたいと思っています。まずは幹部陣をまとめあげて、1年という期間で結果を見せられる人間になりたいです。そのために僕自身も成長して、お店として結果を出したいです。年間の店舗売上1億円を達成して、僕は代表から次のステップに進みたいですね。ずっと同じポジションにいたいとは思わないです。
これからは、より僕と桃李くんの連携を強めて、僕たち2人でお店を引っ張っていきたいです。桃李くんがスタッフ教育をしてくれているので、僕はNo.1を獲り続けて背中を見せていきます。
璃斗には、プレイヤーに専念してほしいです。璃斗は、ホストの能力値がかなり高いと思います。僕も勝つことにこだわり続けますが、年間売上グループNo.1を狙いに行けるのは璃斗だと思っています。PLACEから年間売上グループNo.1は出ていないので、来年は璃斗に獲ってほしいですね。飽き性の璃斗を引き上げられるのは僕しかいないと思っているので、切磋琢磨していきたいです。
——凛くんの今後のビジョンも教えてください。
凛:代表からエリアマネージャーに昇格したいです。僕がエリアマネージャーを目指しているのは、実は運営をやっていきたいからではなく、桃李くんに代表の席を明け渡したいからなんです。僕は、僕より桃李くんの方が代表に向いていると思っています。数字の面で、背中を見せて引っ張っていくのは僕の方が得意だと思いますが、従業員をまとめあげることや、全員が一致団結したお店を作っていくことに関しては、桃李くんが適任だと思うんです。強いお店作りには桃李くんの力が不可欠だと思っています。
桃李くんは代表を目指していませんが、僕が代表になって大きなお店を作ったうえで、代表の席を空けると言ったときに、桃李くんが手を挙げてくれるようなマインド形成も行っていきたいです。僕が憧れられる代表になります。
——お店をより良くするために昇格していきたいんですね。
凛:仮に2年くらい代表を続けてしまうと、次期代表に席を渡しにくくなると思うんです。僕の経験上、代表になりたい人や代表ポジションにつける人が同時に2人出てきた場合、揉める原因になります。どちらかが辞めるような事態にもなりかねません。分店する選択肢も出てくるかと思いますが、僕はPLACEの中でステップアップできる環境が望ましいと思っています。
幹部陣の昇格スピードが早くなればなるほど、下の子たちの昇格スピードも早くなると思います。僕は、安定を求めるのは好きではありません。1年サイクルで代表が変わることでお店の中の新陳代謝を高めていき、PLACEのレベルを上げていきたいです。
1年サイクルが当たり前になると、何か問題が起きたときに立て直しがしやすいと思いますし、PLACE内でステップアップしていく未来が見えるので、代表になりたいという意欲的な従業員が今より増えると思います。
——これからホストを目指している方にメッセージをお願いします。
凛:気になっているなら、一度やってみるべきです。ホストの世界はいつでも辞めることができると気楽に捉えて、1ヶ月くらいやってみようかなという気持ちで始めていいと思います。もちろん、ホストは厳しい世界ですし、たくさんの洗礼を浴びることになります。そのうえで頑張りたいと思ったのなら、ぜひ続けてみてください。
お店は、働きやすさと憧れる人がいるかを基準に選ぶことをおすすめします。憧れる人が2人以上いる場合は、そのお店に決めるべきです。PLACEは、僕や桃李くん、璃斗のように、ホスト歴が浅くても着実に結果を残している従業員がいます。頑張り次第では、憧れた先輩の未来が1年後の自分の未来になる可能性もあるので、一緒に頑張りましょう。