1000万Playerinterview

「1億円プレイヤーとなった新時代のカリスマプレイヤーが提唱する、これからのホストに必要なチーム教育とは」

2023/01/04

実力派揃いのATOM本店において、唯一無二の存在感を放つエグゼクティブプレイヤー・るるさん。プレイヤーとして圧倒的な結果を出し続けている一方で、チームを成功へと導くリーダーシップも兼ね備えた稀有な存在です。今回は、るるさんが日頃意識しているチーム教育のポイントや、ホストとして成功するための秘訣についてお話を伺いました。

 

怒ることはエネルギーの無駄。絶妙なバランス感覚で、時代に合った教育を展開

 

―チーム作りで心掛けていることを教えてください。

 

「仲良くなること」が一番大事ですね。

仲間と本音で語り合うことは、かなり重視しています。

 

―店外での交流も積極的に行っていますか?

 

そうですね。

普段、チームの子たちとは、僕がエグゼクティブプレイヤーだと思われないくらいの近い距離感で、仲の良いコミュニケーションをしています。

あと、本店のレクリエーションは営業以上にお酒を飲むことも多くて、そういった交流を通じてしっかり距離を縮めるようにしていますね。

 

―チームメイトに対して厳しく接することもありますか?

 

あまりないですけど、ときには厳しく接するときもあります。

ただ、怒るっていう行動にはあまり意味がないと思うんです。

エネルギーの無駄遣いですし、怒ることでポジティブな結果につながったことが少ないんですよ。

 

それに、従業員に怒ったことは自分も徹底しないといけないので、全く気が抜けなくなってしまうんですよね。

だから、怒るというよりは「そつなく注意する」というニュアンスで接するようにしています。

 

―デキる後輩を育てていくコツなどはありますか?

 

例えば、ヘルプにつくときは「担当の所作」「場の空気感」を観察するように伝えていますね。

発言や身体の向き、目線など……成長につながるポイントはたくさんあります。

「こういう発言をしたら、こういう空気感になる」ということを観察して「いろいろな席で学んでいけば成長できるよ」と伝えていますね。

 

特に、僕は組数が多いのでお客様によって接客スタイルを柔軟に変えていく必要があります。

僕のチームが伸びている要因には「いろいろな席につくことでたくさんのお客様に接して対応力が向上しているから」という点もあると思いますね。

 

―逆に、ホストに共通していえるNGだと思うことはありますか?

 

「置物になること」ですね。

特に何も話さずに“ただ席に座っているだけでいい”という雰囲気を出しながら売れたホストを、僕は見たことがありません。

 

あと、お店の中でお客様と過度にイチャイチャするのも、個人的にはやめたほうがいいんじゃないかなと思います。

誰が見ているかわからない状況なので、他のお客様からの信用を失う原因にもつながりかねません。

個人的には「友達:恋愛=8:2」くらいのバランスがベストじゃないかなと思います。

 

チームの絆を深めることが、仕事の価値にもつながる

 

―数字を上げたいと思っている後輩にアドバイスしていることはありますか?

 

僕は「お店に馴染むこと」が重要だと伝えていますね。

お店に馴染めない人って、なかなか続かない傾向にあると思います。

それに、担当とヘルプの距離感が遠いと会話が盛り上がらないので、お客様からしても楽しくありません。

「担当と仲が良いヘルプの子が好き」というお客様も多くいらっしゃるので、仲良くなってお店に馴染むことは本当に重要だと思います。

 

あとは「自己アピール」も大切だと思いますね。

「今月は休んでないぞ」とか「初回を何個とったぞ」とか、どんどんアピールしていくことが重要です。

そのためにも、自分で目標を決めて有言実行する能力をつけさせるようにしていますね。

 

僕自身、目標を後輩の子達に与えるだけではなく、定期的に進捗管理も行っています。

足りない部分はどうしたら改善できるのか、一緒に振り返ってあげるようにしていますね。

 

―ATOM本店は数字にこだわるというより、楽しく働くことを重視しているとお聞きしました。

 

そうですね。

楽しく働くことは重要ですが、もちろん数字の管理もやっています。

それをやらないと、ただのお遊びクラブになってしまいますからね。

 

もしかしたら少し冷たく聞こえるかもしれませんが、僕のチームでは「頑張っていない子にはヘルプについてほしくない」ということも強く伝えています。

目標に向かって頑張っているプレイヤーからすると、どうしても嫌な気持ちになってしまうと思うんです。

だから仲良くすることは大切ですが、売上を伸ばすために努力することも重要ですね。

 

―チームによって教育方針が全く違うと聞いています。

 

そうですね。

ホストって最低限のアドバイスは必要ですが、ある程度自由にさせたほうが売上は伸びると思うんですよ。

あまりに縛ってしまうと、そのプレイヤーの色を変えすぎてしまうことにもつながるので……。

「良い部分を褒めること」「目標を与えること」を意識すればいいと思います。

 

だから、チームの子とご飯に行くときは基本的に仕事の話はしません。

逆にプライベートのことをどんどん共有するようにしていて、それが仲の良さとしてお客様にも伝わるんですよ。

僕が席を立っている間に、ヘルプの子が僕とのプライベートな話題をお客様に話してくれたら「本当に仲良いんだな」って説得力を感じてもらえるじゃないですか。

 

ときには仕事の話をすることも大切ですが「プライベートも含めたチームの絆を深める=自ずと仕事の価値が高まる」という結果につながっていると思います。

 

売れる方法として一貫して伝えているのは「埋もれないこと」

 

―新人教育についてもお聞きしたいのですが、入店3か月未満の方にはどのように接していますか?

 

やっぱり、まずは「仲良くなること」ですね。

特に、1~3か月目は重要です。

お店に馴染めなかった場合、居場所を作るためには結果を出すしかなくなってしまうので、職場の環境に馴染んでもらえるように意識して接しています。

ホストとしての所作などを教えるというよりも「また働きたい」と思えるような環境を整えることが大切ですね。

 

―4か月~1年以内の方はどのように教育していますか?

 

一番大切なのは「埋もれないこと」ですね。

入店してから4か月~1年って、自分を新人売りすることもできませんし、次の新人も入ってくるので一番微妙な時期なんですよ。

そこで何か結果を出せないと、どんどん自己嫌悪に陥ってしまうんです。

だから、何かひとつ「他にはない、自分なりの自信を持てること」を見つけられるようにサポートしています。

 

あと、悩んでいる後輩には人間力を伸ばすためのアドバイスを中心にしています。ホストとして、人間として、その人独自の力で魅力的になることができたら、他のプレイヤーもなかなか真似できませんからね。

 

―素行が悪いプレイヤーに対してはどのように接していますか?

 

素行の悪いプレイヤーがいると、頑張っているプレイヤーのモチベーションが下がってしまいますよね。

だから「どんどん信頼を失って居場所がなくなるよ」ということは伝えるようにしています。

 

勤怠に関することでいうと、僕に対しては「嘘をついて休んでもいい」と言ってるんですよ。

その代わり、僕に嘘をついて休むことによって「自分に損害が発生するリスクはないのか」「自分が本当に納得できる理由なのか」を、しっかり考えてから連絡してほしいとも伝えています。

そうやって、素行の悪い後輩にも考える機会を与えることで、結果的に勤怠などの生活態度も良い方向に改善されていくケースもあるんです。

 

―辞めたいというプレイヤーが出てきた場合には、どのように手を差し伸べていますか?

 

2~3回は話を聞くようにしていますが、それ以降は聞かないようにしていますね。

辞めたいという言葉が出てきた時点で、本人の中ではもう答えが決まっていると思うんです。

それか、ただ構ってほしいだけというケースもあるので、2~3回話すことでどちらなのかを見極めています。

 

もしも本気で辞めたいのであれば、無理には引き止めませんが「いつでも帰ってきていいからね」とは伝えていますね。

 

―るるさんは様々な場面で絶妙なバランスの距離感や考え方を保つのが非常に上手い印象です。チームメイトの方々にとっても魅力的な環境でしょうね。

 

そう思ってもらえたら嬉しいですね。

ちなみに、2022年11月の売上ランキングは僕が1位だったんですけど、3位〜4位も僕のチームの子なんですよ。トップ5に3人、僕のチームからランクインしているのは、かなり強いと思います。

 

―SNSを活用することもやはり重要ですか?

 

Instagramのストーリーが特に重要だと思います。お客様とは、必ずインスタを交換するようにしていますね。

あと、ストーリーってLINEよりも気軽に見ることができるじゃないですか。

「飲みに行きたい」と思ったタイミングで店舗に向かっているストーリーが更新されていたら、そのストーリーに対してお客様は返信しやすいですよね。

だから、僕は時間を空けて1日に3回以上ストーリーを更新するようにしています。

 

―今何をしているのか、リアルタイムの情報を発信することが重要なんですね。

 

そうですね。

ホストは、何をしているのかわからないという状態が一番ダメなんです。

今の時代、本当にSNSはチカラだと思います。

名刺代わりみたいなものですね。

 

―将来的には、教育者としての立場に回りたいという考えもありますか?

 

そうですね。

プレイヤーとしての自分に納得のいく結果を出した後は、将来的には教育者へのシフトも良いのかもしれません。でも、今現在はプレイヤーの仕事を楽しみたいという気持ちの方が強いですね。

 

―るるさんみたいな存在になりたい場合、ブランディングのポイントはありますか?

 

まずは「組数をこなすこと」ですね。

いくらインプットしたとしても、アウトプットの場がなければ成長できません。

ホストは正解がない仕事なので、とにかく実践あるのみです。

そうやって後輩達が色々とトライした結果、改善すべき点については僕が直接指導しています。

ホストとしての所作もそうですが、LINEで送った絵文字ひとつまで、改善すべき点があれば指摘するようにしていますね。

 

―全体を通して「埋もれない」というキーワードが重要なのかなと感じました。

 

ホストをやっていたら絶対にそう思いますね。埋もれてしまう人は、なかなか売れません。

ホストをやるなら「お店の中で埋もれない」ということが、最も重要だと思っています。

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